1. HOME
  2. コラム
  3. アクセス解析・サイト改善
  4. GA4で見るべき指標

アクセス解析・サイト改善

GA4で見るべき指標

「GA4を設定したけれど、画面を開いてもどこを見ればいいか分からない」——そんな声をよく聞きます。GA4(Google Analytics 4)は以前のUniversal Analyticsと画面構成が大きく変わり、指標の名前や考え方も刷新されました。数字が多すぎて、結局どれも見ないまま放置してしまっているケースは少なくありません。この記事では、中小企業やお店のサイトを運営している方が「まず見るべき指標」を絞り込み、それをどうレポートとして整理するかを順を追って解説します。

GA4と旧Analyticsの違いをひと言で理解する

GA4では、サイト上で起きるすべての出来事を「イベント」として統一的に扱います。ページの閲覧も、ボタンのクリックも、問い合わせフォームの送信も、すべてイベントです。この考え方の変化に伴い、旧来の「セッション数」や「直帰率」が再定義され、新しい指標が登場しています。

初心者がまず覚えておくべき変更点は次の2つです。

  • 「直帰率」の定義が変わった:旧Analyticsでは「1ページだけ見て離脱した割合」でしたが、GA4では「エンゲージメントセッション(後述)にならなかったセッションの割合」として計算されます。数字の意味が異なるので、以前のデータと単純比較しないよう注意が必要です。
  • 「エンゲージメントセッション」が登場した:「10秒以上サイトに滞在した」「2ページ以上閲覧した」「コンバージョンイベントが発生した」のいずれかを満たしたセッションを指します。ユーザーが実際に関心を持ってくれたかどうかを判断する目安になります。

中小企業サイトで最初に見るべき5つの指標

数十種類ある指標のうち、最初の段階で実務判断に使えるのは次の5つです。それぞれの確認場所と読み方をセットで覚えましょう。

① ユーザー数

一定期間にサイトを訪問したユーザーの数です。「レポート > 概要」で確認できます。月ごとに増えているか減っているかを追うことで、集客施策の効果を大まかに把握できます。急激な増減があった週があれば、その前後に何か施策を打ったか、あるいはサイトに問題が発生したかを振り返るきっかけになります。

② エンゲージメント率

全セッションのうちエンゲージメントセッションが占める割合です。この数値が低い場合、ユーザーがページを開いてもすぐ離れていることを意味します。訪問者は来ているのに問い合わせが増えないとき、まずこの指標を確認してください。ページの読み込み速度、最初に目に入るキャッチコピーや画像、モバイル表示の崩れなどが原因になっていることが多いです。

③ セッションのチャネルグループ(流入経路)

「レポート > 集客 > トラフィック獲得」で確認できます。オーガニック検索(SEO)、直接流入(Direct)、参照元(他サイトのリンク)、有料検索(広告)など、どこからお客様が来ているかが分かります。広告費をかけているのに広告経由の流入が少なければ設定に問題がある可能性があり、SEOに力を入れているのに検索流入が伸びていなければコンテンツや内部対策の見直しサインです。

④ ランディングページ(最初に訪問したページ)

「レポート > エンゲージメント > ランディングページ」で確認できます。ユーザーが最初に開くページは何かを知ることで、「実はトップページより特定のブログ記事から入ってきている人が多い」といった事実が見えてきます。流入が多いのにエンゲージメント率が低いランディングページがあれば、そのページの改善が最優先課題になります。

⑤ コンバージョン(キーイベント)

GA4では問い合わせフォームの送信・電話ボタンのタップ・予約完了などを「キーイベント」として設定し、それをコンバージョンとして計測します。設定していない場合は、まずGoogleタグマネージャーかGA4の管理画面でキーイベントを登録するところから始めてください。コンバージョンが計測できていないと、「集客は増えたが売上は変わらない」という状況の原因をデータで掴めなくなります。

よくある失敗と判断ミスのパターン

初心者が陥りやすい落とし穴を3つ挙げます。データを正しく読むために、事前に知っておきましょう。

  • 期間を短く切りすぎる:1日・2日のデータだけを見て一喜一憂するのは禁物です。曜日・天候・世の中のイベントなどで日次のデータは大きくブレます。最低でも4週間、できれば前年同月と比べる習慣をつけましょう。
  • 自社スタッフのアクセスを除外していない:自社のIPアドレスからのアクセスが混入すると、特に中小企業ではユーザー数や滞在時間が実態より大きく見えます。「管理 > データストリーム > 内部トラフィックのフィルタ設定」から除外設定を行ってください。
  • ページビュー数だけを追う:ページビューが多くてもコンバージョンにつながっていなければ、サイトとしての目的は果たせていません。「どのページが貢献しているか」をコンバージョンの観点から見ることが重要です。

月次レポートの作り方|実務で使える手順

毎月データを見るためには、決まったフォーマットで記録する仕組みを作ることが大切です。以下の手順で月次レポートを整備してみてください。

  1. 比較期間を決める:当月と前月、または当月と前年同月を並べて比較します。GA4の画面上部で比較期間を設定できます。
  2. 5つの指標を記録する:上で挙げた「ユーザー数・エンゲージメント率・主要流入経路の構成・上位ランディングページ・コンバージョン数」の数値をスプレッドシートに転記します。
  3. 探索レポートで深掘りする:GA4の「探索」機能を使うと、標準レポートでは見られない切り口でデータを分析できます。例えば「自由形式」の探索を使い、行に「ランディングページ」、列に「エンゲージメント率」と「キーイベント数」を置くと、どのページが集客に貢献しているかが一覧で見えます。
  4. 所見と次月の仮説を一行で添える:数字を記録するだけでなく、「問い合わせページのエンゲージメント率が先月より下がった。フォームの入力項目が多すぎる可能性があるため、項目数を減らす施策を試みる」のように、原因の仮説と対策を一行書く習慣をつけましょう。改善のサイクルが生まれやすくなります。

指標を改善するための優先順位の考え方

データを見た後、どこから手をつけるかで迷うことがあります。次の表を判断の目安にしてください。

状況 まず見る指標 考えられる原因
ユーザー数が少ない 流入チャネルの構成 SEO・広告・SNSなど集客施策が不足している
ユーザーは来るがエンゲージメント率が低い ランディングページ別のエンゲージメント率 ページの読み込み遅延・コンテンツとニーズのずれ・モバイル表示の問題
サイトは読まれているがコンバージョンが少ない コンバージョンに至るページの流れ CTAボタンの位置や文言・フォームの入力負荷・信頼性を示す情報の不足

この3段階を順に確認することで、「集客の問題」「ページ品質の問題」「導線の問題」のどれに手を打つべきかが絞り込めます。すべてを同時に改善しようとすると、何が効いたか分からなくなるため、一度に試す施策は一つに絞ることをおすすめします。

まとめ

GA4で初心者がまず見るべき指標は、「ユーザー数・エンゲージメント率・流入チャネル・ランディングページ・コンバージョン」の5つです。この5つを毎月スプレッドシートに記録し、仮説を一行添える習慣を作るだけで、感覚だけに頼った運営から脱することができます。大切なのは網羅的に見ることではなく、「今のサイトで一番弱い箇所はどこか」を絞り込んで改善のサイクルを回すことです。

当社では、GA4のデータをもとにユーザーの行動を読み解き、問い合わせや購入につながるようサイト改善を支援しています。「数字は集まっているが次の打ち手が分からない」という段階でも、ぜひご相談ください。

お問い合わせ

CONTACT

マーケティングのご相談から、
店舗・施設に関するご依頼まで承っています。

お問い合わせはこちら